近年、地球温暖化の影響により日本の夏は年々厳しさを増しています。特に2025年は5月から真夏日が続くなど、例年以上の猛暑が予想されています。
子どもは大人よりも熱中症になりやすく、重症化のリスクも高いため、早めの対策が不可欠です。本記事では、子どもの熱中症の特徴や予防法、家庭・園・学校でできる具体的な対策、万が一の応急処置まで、最新情報をもとに詳しく解説します。
目次
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子どもが熱中症になりやすい理由
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熱中症の主な症状とサイン
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家庭でできる熱中症予防の基本
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園・学校での熱中症対策
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熱中症対策におすすめのグッズ・飲み物・食べ物
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万が一の応急処置と受診の目安
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よくあるQ&A
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まとめ
子どもが熱中症になりやすい理由
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体温調節機能が未発達
子どもは汗腺や体温調節機能が大人ほど発達していません。そのため、体に熱がこもりやすく、体温が急激に上昇しやすい傾向があります。 -
身長が低く地表の熱を受けやすい
地表近くは気温が高くなりやすく、背の低い子どもは大人よりも多く熱を浴びています。
- 自分で異変を訴えにくい
遊びや活動に夢中になり、喉の渇きや体調の変化をうまく伝えられないことが多く注意が必要になります。
熱中症の主な症状とサイン
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顔が赤い、ひどく汗をかいている
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ぐったりして元気がない
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頭痛、吐き気、嘔吐
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体温が高い
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意識がぼんやりしている
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けいれん
これらの症状が見られた場合は、すぐに涼しい場所へ移動し、適切な対応が必要になります。
家庭でできる熱中症予防の基本
1. こまめな水分補給
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喉が渇く前に定期的に水分を摂る習慣をつけましょう。
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普段は水や麦茶、外遊びや大量の汗をかいた時はスポーツドリンクや経口補水液も活用すると良いでしょう。
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小さな子どもは自分から飲みたがらないことも多いので、1時間おきなどこまめに大人が声をかけてあげてください。
2. 塩分補給も忘れずに
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汗をかいたら塩分も失われます。食事にスープやチーズ、梅干し、塩分タブレットなどを取り入れるのも有効です。
3. 服装の工夫
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通気性の良い麻やコットン素材、袖口や首元がゆったりした服を選びましょう。
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屋外では白やベージュなど、熱を吸収しにくい色の服がおすすめです。
4. 日差し・暑さ対策
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帽子や日傘、ラッシュガードを活用し、直射日光を避けましょう。
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外遊びは朝夕の涼しい時間帯を選び、日中は無理をしないことが大切です。
5. 室内の温度管理
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エアコンや扇風機を適切に使い、室温28℃以下、湿度60%以下を目安に調整しましょう。
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こまめな換気も忘れずに。
6. 十分な睡眠とバランスの良い食事
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睡眠不足や栄養バランスの乱れは熱中症リスクを高めます。規則正しい生活を心がけましょう。
園・学校での熱中症対策
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暑さ指数(WBGT)のチェック
気温だけでなく湿度も重要です。環境省の「熱中症予防情報サイト」で暑さ指数を毎日確認し、外遊びや体育の可否を判断しましょう。 -
水分補給タイムの徹底
活動前後や休憩ごとに必ず水分補給の時間を設けます。 -
服装や帽子の着用指導
子ども自身が着脱しやすい服装、帽子の着用を促しましょう。 -
保護者との連携
体調不良や前日の睡眠不足など、気になる点は園や学校に伝え、無理をさせないことが大切です。
熱中症対策におすすめのグッズ・飲み物・食べ物
おすすめアイテム・食品 | |
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飲み物 | 水、麦茶、スポーツドリンク、経口補水液 |
食べ物 | スープ、チーズ、梅干し、塩分タブレット、果物 |
グッズ | 帽子、ネッククーラー、冷却タオル、保冷剤、ハンディファン、ラッシュガード、温湿度計 |
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ネッククーラーや冷却タオルは首元を効率よく冷やせるのでおすすめ。
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ハンディファンは熱風になる場合もあるので、冷たいタオルと併用すると尚良いです。
万が一の応急処置と受診の目安
応急処置の手順
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涼しい場所へ移動
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衣服をゆるめ、体を冷やす(首、脇、足の付け根など)
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水分・塩分を補給(意識がはっきりしている場合)
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意識がない、けいれん、嘔吐が続く場合はすぐに救急車を呼びましょう。
よくあるQ&A
Q. 寒がりの子でも熱中症になる?
A. 寒がり・暑がりは関係ありません。環境次第で誰でも熱中症になるリスクがあります。
Q. 水辺(プールや海)でも熱中症になる?
A. 水の中でも汗をかくため、水分補給は必須。ラッシュガードや日陰での休憩も重要です。
Q. どんな飲み物が良い?
A. 普段は水や麦茶で十分。大量に汗をかいた時はスポーツドリンクや経口補水液も活用しましょう。
まとめ
2025年も早い時期から猛暑が予想され、子どもの熱中症対策はますます重要になっています。日頃からの水分・塩分補給、適切な服装や室温管理、暑さに慣れる工夫、そして万が一の際の応急処置まで、しっかりと準備をしておきましょう。保護者や周囲の大人が子どもをよく観察し、声かけや環境づくりを徹底することが、熱中症から子どもを守る最大のポイントです。
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